*やっぱり「誠実な人」がうまくいく*著者 植松 聰
ホンダ(本田技研工業)の創業者・本田宗一郎さんは、優れたノウハウや技術力があっても資金が
足りない起業家を支援する融資会社の審査委員長に就任したことがありました。
本田さんの仕事は、起業家と面接し、その人たちにお金を融資するかどうかを検討するというもの
です。
その本田さんに対して、新聞記者の一人が
「融資の決め手となるのは、やはりノウハウですか? 技術力ですか? アイデアですか?」
と尋ねたところ、次のように答えたのです。
「一番の決め手は人間性です」そして「では、その人間性とはなんですか?」次のように答えた
のです。
「いかに誠実で、謙虚であるかです」
要するに、腰の低い人間ならば、信頼できるし、成功をおさめる確率も高くなると、本田さんは
考えていたのです。
腰の低い人間と言えば、俳優の石原裕次郎さんがそうでした。
デビューを果たしたばかりの渡哲也さんが、撮影所内にいた先輩俳優たちに挨拶をしに行ったとき、
どの人も横柄な態度しかとりませんでした。
しかし、裕次郎さんだけは深々と頭を下げながら
「こちらこそ、よろしくお願いいたします」と言って握手を求めたというのです。
これには渡さんも感激したのは言うまでもありません。
成功をおさめ、人から敬われる人は腰が低い。いついかなる時も謙虚な姿勢でいる。
だいたいは成功をおさめたり、まわりがチヤホヤしたりしますと、つい勘違いし天狗になりがち
です。
謙虚であることは簡単なようで、つい、見失いがちです。
心におきながら、人とは接したいと感じます。
マナー講座<勉強会資料より> 担当 FH
2016.05.10